東京国立博物館 特別展 書聖 王羲之

2013年1月22日〜3月3日
上野の東京国立博物館 平成館にて展示されている特別展、書聖 王羲之 
行ってきました。入館料大人1500円。
公式ホームページ http://o-gishi.jp
その日は東京で午後から別の用事があったため、日帰りを予定していました。
午前中1番で行けば時間が取れるのでは無いかと、前日チケットをネットで買って行きました。



9時半に現着出来るように新幹線を指定していたのに、雪のため30分遅れの運行。会場に着いたのは10時過ぎ。
11時半には午後の予定に向けて移動しなければならなかったので、1時間半しか時間がありませんでしたが、大丈夫だろうと思って入りました。
入口で音声ガイドを借りました。(500円)
ところが実際入ってみたら・・・ものすごい展示数163点!で、とても1時間半で見切れるものではありませんでした。



内部は序章から第3章までに区切られていました。
序章 王羲之の資料
第1章 王羲之の書の実像
第2章 さまざまな蘭亭序
第3章 王羲之書法の受容と展開



甲骨文から始まって、王羲之が生まれる前、殷の時代から、字の歴史をずっと辿って行くことが出来ました。それから、隷書の誕生・行書・楷書とどのように移りかわって行ったのか、実際に書を見て行くことが出来ました。
王羲之に興味が無くても、書の歴史を知るには見ごたえ十分。



王羲之の肉筆は実は1つも残っていなくて、王羲之の書と言われているものは色々な人々の摸本によって伝わって来たとのことです。
摸本の方法は四種類あったそう。臨(臨書・手本を見ながら真似る)、模(紙を敷き写す)、硬黄(熱して、ろうを塗って透明になった紙をかぶせて写す)、響とう(透かして写す)。
双鉤塡墨(そうこうてんぼく)という方法が紹介されていて、そんな方法で写し取られて今日まで残っているとは知らず驚きました。
文字の輪郭を敷きうつして、その中を墨で埋めるという方法らしいのですが、その埋め方は筆の動きを考えながら、髪の毛程の線で細かく埋めて行くという精巧な技術だそうで、そんな高度な技術を思いついた昔の人があるからこそ王羲之に触れられるのだなぁとしみじみしてしまいました。



初公開の新発見された摸本「大報帖」の周りにはたくさんの人が群がっていました。
とにかく圧倒されて、あ、これも検定の理論でならったのだ、これも出てきたと、詳しいことはわからずとも知っている名前の作品を見たってだけで嬉しかったです。



検定の時に書道史を少しかじった程度で、何の知識も無い自分はただただ圧倒されるばかりでした。
途中、ショップがあったので、図録を2500円で買いました。
まだ見る時間が無くてじっくり見ることが出来てないけど、作品の全てが写真版とともに解説されているので、ゆっくり見たいと思っています。



オリジナルチケットケースとか、オリジナルマグネットとか、オリジナル筆ペンとか、まぁとにかく何でもオリジナルにしてしまうんですねって感じでしたが、自分もお土産に買っちゃいました。
時間があったらその他にも中国のお店で筆とか高級硯とかハンコとか、いろいろ売ってたから、見たかったなぁ。
時間が足りなかった。本当はもう1回行きたい位だけど、無理だよね。
だから、本でじっくり見ることにします。



いろいろ思ったことはあったけど…
やっぱり臨書なしで書を学ぶことは出来ないんだな、とは思った。
本当にこれからいろいろ勉強することがあって、書を学ぶって楽しそうだな〜と遠い未来を見て思ったのでした。



行ける方は、ぜひお勧めします!
文章力が無くて、ごめんなさい。




余談。
一人で行ったので、写真を通りがかりの人に撮ってもらいました。
「すみません、写真を撮っていただけますか?」
と言ったら、
「Sorry,I can't speak Japanese」
と言われてしまい
「う、う、うじゅー てーく あ ぴくちゅぁー?」
と焦ってしまいました。に、日本人では無かったのね。